外資系出身マーケターの仕事の現場

外資系と日系、両方の就労経験から肌で感じた各々の違いを書いていきます。それと現在の仕事について。あと、いまの上司がクソなので、クソ上司エピソードも紹介します。

〜就活生に捧げる〜やってはいけない企業選び

就活シーズン突入ということで、今回は就活生が陥りやすい、企業選びの間違いについて書きたいと思います。

エントリーする企業を選ぶとき、知名度とか、働きたい業界とかで選んでいきますよね。でもそんなことどうでもいいんです。

大切なことは、自分が何の仕事を選ぶかです。

 

例えば、保険会社で働きたいと思ったとします。安定しているし、お給料もいいって聞くし。でもその会社に入って何がしたいですか?顧客のために、保険会社で自分が何の仕事をしたいか、そこまで考えないといけません。

保険といっても、企業向け、個人向けでは仕事は大きく変わります。また保険会社の中には不動産関連の部署や、企業年金など保険とは違った分野の仕事もあります。自分が希望した分野、職種、勤務地、顧客、、、企業規模が大きくなればなるほど、これらすべての希望が叶う可能性はどんどん低くなります。それをあらかじめ理解して希望していますか?

組織が大きくなれば、自分の希望は叶わなくなっていきます。働くうちに、今思うやりたいことはどっかにいってしまうかもしれません。

つまり、、、

どの仕事をするかではなく、どの会社に入るか、という軸で企業選びをしていては、自分がなりたい将来像はどんどん遠のいてしまうということです。

 

大企業がいいか?それとも中小企業か?

 大企業か、中小企業か という軸で考えてみます。先述のとおり、大企業は組織が大きいので自分がやりたい仕事が必ずしもできるとは限りません。また、総合職と一般職のように職種が分かれているような場合、総合職に求められるのはゼネラリストとしての働き方です。なので何年も同じ仕事をすることはありません。つまりノウハウを自分の中に構築する前にどんどん配置換えが行われる可能性もあります。自分がしたい仕事ができる環境を自分で作るのは簡単ではありません。

一方中小企業の場合はどうでしょうか。組織が小さいので、自分がしたい仕事に一度たどり着けば、それを長く行うことは可能です。もちろん成果は出さないといけませんが。大企業で、浅く広い経験を積むよりも短期間で良質な経験を積むことだって可能です。

そう考えると中小のほうがいいようにも思います。

 

仕事をしていて感じる企業規模の差

仕事をしていると、企業規模の差を痛感することがあります。それはお金を支出するときです。中小と大企業では、中小のほうが若くして活躍できる機会もあり得るし、任される仕事もたくさんあるかもしれません。しかし、仕事をすると必ず予算というものを考える必要があります。会社の、部署の、自分の年間のお財布の中身を自分でコントロールしないといけません。このお財布の規模が企業規模に直結してくるのです。はっきり言って、大企業で働いたほうが、使える金額は多いです。必然的に支出が絡む仕事では大企業のほうが良質だと言えます。

 

転職する前提で新卒で入ってみる

僕は別に転職がいいとも悪いとも思っていません。ただ、会社を変えるのはそれなりにエネルギーが必要だし、何回もするものではないと思っています。ただ、もう終身雇用という考え方はないと思ったほうがいいです。なので、自分の得意な領域やユニークな経験が積める環境で働くことをお勧めします。ゼネラルな仕事はいつからだって始められます。しかしスペシャルな仕事は若いうちしかできません。だから、自分が何の仕事をするかを見据えて就職活動をするべきです。

 

外資はいいよ!

最後に、僕は新卒で入るなら外資系をお勧めします。その理由は3つです。

ひとつは、若いうちから活躍できる土壌があることです。年功序列という概念はないので、能力がある人は年齢に関係なく活躍できます。

ふたつめは、インフラが整っていることです。外資系というのは、言い換えれば現地法人です。規模としては中小程度の企業が多いのですが、社内のインフラや予算などは日本の同じ規模の企業とは比べものにならないくらい整っています。

ちょうどいい規模で、贅沢なインフラの上で仕事ができます。

三つめは、合コンでモテることです。半分冗談ですが、半分本当です。笑

 

なるべく具体的な将来像を描いて、それに最短距離で近づけるキャリアのスタートが切れる企業選択をしてください。

 

 

 

旅行業界の志望動機

4月に入り、ブラックスーツを着た新入社員の姿を街のあちこちで見かけるようになりました。またひとつ、自分が年をとった証拠ですね。辛いものです。つい数年前に自分もフレッシュマンだったうような記憶ですが実際は、、、

 

また就活生であろう学生の姿もちらほら見かけますね。今年は売り手市場?なんてことを聞いたりもしますが実際はどうなのでしょうか?

僕は今でもたまに「志望動機」を考えてみることがあります。大学生の頃に考えた志望動機と、社会に出て約10年経った今と、ビジネスの見方がどう変わったかを考えてみるのです。他社や異業種の志望動機を考えるにあたっては、ビジネスモデルを理解しないといけません。このモデル理解が進むとその会社の力点が分かるようになり、自分のビジネスに足りないものが見えてくるようになります。社内で新しい仕事を作るきっかけになったりするので、脳のトレーニングとして僕は活用しています。

 

そこで今回は今の自分なりに考えた旅行業界の志望動機について書いてみました。

 

なぜ旅行業界か?それは僕がいまGWの旅行のプランニングをしているからです。ただそれだけです。

 

一般的な志望動機

「学生時代、御社のツアーを利用したことがあります。その時に、〇〇に行き、××を見てとても感動しました。このツアーは御社のカウンターの方からご提案頂いたもので、当初考えていたツアーとは別のものでした。しかし、とても魅力的なご提案であったこと、またその提案が素晴らしい経験を私に与えてくれたことに感謝するとともに、私自身もお客様に対してこの種の感動をお届けしたいと思うようになりました。お客様の一生の思い出となるような仕事がしたいと思い、御社を志望しました。」

 

他社比較が弱いですが、まぁこんなかんじでしょうか。

旅行業界の志望同期は、旅行が好きとか、過去の経験とかが多いと思います。もちろん、旅行会社ではツアー企画などの業務もあるため、旅行が好きな方に来てほしいと思っているはずです。ですので旅行が好きであることは大切ですが、これはスタートラインであって、入社までの競争力があるアピールポイントではないですね。

 

違った視点から考えた志望動機

旅行業界というのは、非常に多くの外的要因が絡んでいる業界です。もちろんどの業界も外的要因は重要な要素ですが、おそらく旅行業界ほど外的要因が多い業界はないのではないかと思います。

思いつくままに挙げてみると、

「宿泊・交通・エンタメ・グルメ・天気・経済・景気・社会情勢・言語・IT」くらいでしょうか。もうちょっとよく考えたらもっと出てきそうですね。旅行に行くということは、宿泊施設や交通手段を選ぶことから始まって、現地での楽しみ方を調べます。また、行き先によっては、言語や天気(気温や雨季など)、ネッ環境なども重要な要素となります。さらに、景気が悪ければ旅行の支出は減るでしょうし、社会情勢が不安定な地域や時期は旅行そのものを避けるでしょう。逆に、円高の場合は海外で買い物をしたいと思う方も増え、近場の海外に人気が出ると考えることができます。

 

旅行というのは、たった数日の余暇の過ごし方のひとつでしかないのですが、そこには多くの外的要因が作用しています。これだけ多くの要因が絡むビジネスであるということは、それだけビジネスチャンスも多いということです。また何が自分たちの業績に影響を及ぼしているのか測定することも難しくなっていきます。様々な要素が顧客の選択を左右させているからです。複合的であるので、仕事は難しいし楽しいはずです。

 

まとめ

ユーザーに沿った視点として、自分の経験や価値観から動機を考えることは大切です。仕事の先には必ずユーザーがいますから。ですが、もっと全体を俯瞰した視点でそのビジネスを捉えてみると、他の人とは一味もふた味も違った動機形成ができるようになります。

ちなみに、上記の動機にさらに自分の経験や他社比較が加われば、より強い動機になります。ただ、新卒の場合は他社比較は必要ですが、中途の場合は必ずしも必要ではないです。なぜなら中途の場合、同じポジションを複数の会社が募集しているケースが少ないからです。つまり、競合他社同士が同じタイミングで同じポジションを募集していないので、並べて考える必要は必ずしもありません。

 

 

営業の成果は分母で決まる

今回のエントリーは主に営業職向けの内容です。営業をしていると、時に魔法の杖があればいいのに、と切実に思うことがあります。

いわゆる飛び道具のような、顧客を一本釣りできるツールがある場合も世の中にはありますが、基本的には日々の活動がやがて大きな成果につながるのが営業です。成果が出ないと苦しいのも営業の仕事です。

今回は、営業職の仕事の進め方について書いてみます。

 

客数×客単価=売上という事実

営業になると、一人ひとり売上目標を持つことがほとんどだと思います。この目標を達成するために必要な要素は「客数」と「客単価」です。

世の中の全ての「売上」と呼ばれるものは、この「客数」と「客単価」で構成されています。つまり、自分の目標を達成するためにはこの2つの要素の掛け算をすればいいわけです。

ここから先はビジネスによって差が生まれますが、顧客の単価はコントロールできる場合とできない場合があります。また、高単価商品は製品サイクルが長い場合が多いので、客数としてはリピートまでの期間が長くなる場合もあります。単価というのは複雑な要素であり、必ずしも自分たちで管理できるものではありません。

しかし、客数はどうでしょうか?客数というのは自分のアプローチの数に比例して伸びていきます。100人に電話をかけて5人にアポイントが取れた場合、500人に電話をかければ25人の顧客を持てる可能性が高まります。100人に電話をかけて25人のアポイントをとるのは難しいでしょう。しかし、活動量を増やすだけで見込み客は増えていくわけです。

 

KPIKGIという考え方をしてみる

仮に、自動車ディーラーで年間12000万円の売り上げ目標を持ったとします。月の目標を1000万円にブレイクダウンしました。ではこの1000万円を達成するためにはどうすればいいか考えてみます。平均単価が350万円とした場合、月に3台売れば目標達成です。先輩や過去の経験などから、商談をした5人に1人程度が実際に購入したとします。すると、月に15人と商談する必要があります。また、電話をかけて商談まで結びつくのが20人に1人だとしたら、月に300人に電話をかければいいということになります。これをまとめてみると

KGI・・・月1000万円

KPI・・・電話300

ということになります。営業の場合、このKPIという目標が非常に重要になります。

活動量における定量的な目標を持ち、それを達成することが売り上げ目標達成の近道だからです。

 

まとめ

営業として成果を挙げるために重要なことは、この活動量に対する定量的な目標達成です。この活動量をどれだけ増やせるかが結果(成果)を決めます。活動から成果への結びつくかどうかは確率の問題で、外的要因や自分自身の経験値が作用します。仮に確率が一定だとしたら、活動量を増やすことでしか売り上げを上げる方法はありません。それくらい活動量というのは重要な要素であり、しかしながら誰でもできることです。営業で成果を上げたいと思ったら、とにかく活動量に対する定量的な目標をたててください。その目標達成が成功への一番の近道です。