外資系出身マーケターの仕事の現場

外資系と日系、両方の就労経験から肌で感じた各々の違いを書いていきます。それと現在の仕事について。あと、いまの上司がクソなので、クソ上司エピソードも紹介します。

外資系と日系企業の3つの違い

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今回は、外資系企業と日系企業の両方での勤務経験から、肌で感じた違いをご紹介します。就活中の学生さんや転職活動中の方なんかの企業選定の役にたったらいいな。

 

1.個人主義の意味が違う

外資系は個人主義な風土が強いです。終身雇用という概念もないので、自分がどの企業に行っても通用するスキルを身につけることが必然です。「仕事は自分のためにする」という感覚です。人の出入りが多い理由はそこにあります。その会社でどんな仕事をして、何を得るかを明確に設定している人が多いので、その目標を達成してとき、次のステップが所属している会社に見当たらない場合、他の会社にネクストステップの機会を求めるわけです。

日系企業にも個人主義の風土を持った企業があります。でも多くの場合、「個人主義になってしまった」という表現が正しいように感じます。というか、属人的な分担で業務を回しているという感覚です。日系では「この部署は◯◯さんで持っているようなもの」なんて言葉が聞こえて来ることがあります。日系では誇らしいことかもしれませんが、外資系では恥ずかしいことです。「自分がやっていることを他人に伝えられない」「平準化するスキルがない」「教育するスキルがない」と思われるからです。仮に、時間がないとしてもそれは単に平準化のプライオリティが低いだけであって、タイムマネジメントができないと言っているだけです。

 

2.残業に対する感覚が違う

残業の捉え方も、外資系と日系で違います。よく言われるのが、日本はスタートの時間は厳しいのに、終わる時間はルーズとか、日本は残業を美徳とするといった内容ですが、僕は少し違った表現です。

外資系の残業は、自分の為の時間です。自分が成長するために、自分の時間を使って仕事をしているという、自発的な感覚です。なので残業が苦痛と思って働いているひとはそんなにいないです。(もちろん時間によりますが)

対して日系は、請け負い仕事、やらされ仕事としての残業という感覚が強いです。「上司から言われて残業する」「上司から振られた仕事が終わらない」といった感覚です。もちろん外資系でもそういう状況はありますが、最大の違いは、

その仕事が自分のためになると思って働いているかどうかです。

 

3.責任の意味が違う

外資系の責任とは、職責です。自分の職責を果たせなかった時に、どうリカバリーするかです。短期的に責務を果たせなかったら、リカバリープランをなるべく早い段階で実行に移すことが求められ、中長期的に責務を果たせなかったら、社内にポジションはありません。

日系の責任とは、職域です。自分がどれだけの範囲の仕事を任せられるかを責任という言葉で表現されます。ポジションが上がるにつれ、職域も広がっていきます。その任される範囲が広くなることを、責任が重くなる、と表現しているように感じます。当然、結果も求められますが、それ以上に自分が任された範囲を見ることに重きを置かれています。その責任を仮に果たせなかったとしても、ポジションがなくなることはまずないです。昇進が遅くなる程度です。

 

まとめ

外資系と日系企業の違いはこれ以外にもたくさんありますが、今回はこの3つ。この3つから言えることは、「従業員の仕事に対するモチベーションが違う」ということです。間違っても仕事に対するテンションが高いことをモチベーションが高いと思わないでください。よく、社内で飲んだ後に、みんなで意気投合して「頑張るぞ!」なんて言ってモチベーションが上がったように感じている方もいるようですが、これはテンションが上がっているだけで、効果は酔いが醒めるまでの超短期的なものです。

働く動機(インセンティブ)が何かを個人個人が明確に持って働く環境か否か、これが外資系と日系の最大の違いです。どちらが良いかはその人次第ですが、一般的に「外資系のほうが成長できる」と言われるのはそこが由来だと思います。